碾茶プラント設計
[株式会社 ヨシダ]京碾オリジナル碾茶製造ラインのこだわり
弊社は大正8年創業以来この方碾茶乾燥炉を中心に据え、摘採茶葉の貯留工程から碾茶の荒茶乾燥・選別工程まで一貫した碾茶製造ラインの設計・製作・据付・保守管理を承っております。
碾茶製造の分野では、地元である京都・宇治近隣に点在する高級碾茶製造用の乾燥ラインを主に手掛けて参りました。
近年は量産を求められる九州地方の碾茶製造ライン等も受注し、それを機に弊社が業界初となる総断熱を施した大型碾茶乾燥炉を完成させました。
CO2削減がさけばれる今日に於いて、総断熱式碾茶乾燥炉はレンガ壁からの無駄な放熱を極力抑えた革新的な断熱構造で、熱効率を最大限に高めた画期的な乾燥炉となりました。
処理能力も従来型の約1.5倍の乾燥能力を有し、内部構造は従来通りの煉瓦積みを基本としており、炉内では火炉に続く放熱ダクト配置にも工夫を凝らし、碾茶の乾燥に最も適した温度勾配を保ち、碾茶の持つ品質「香り・冴え・水色・旨味・形状」など損なうことなく綺麗な碾茶の荒茶を仕上げることができます。
碾茶の製造ラインは茶葉摘採時のみ稼働する季節稼働設備です。製造期が終了すると次の稼働は数か月先に、手摘み碾茶なら一年後まで機械は稼働しません。
その一年後には簡単な整備や試運転は必要ですが、目指すのはなにより故障の少ない機械装置の製作です。しかし、機械は使わないことで故障を招くこともあります。油切れや、埃によるセンサー不良等々故障とまでは言えない程度のトラブルが時々発生します。
ヨシダは碾茶製造シーズンの修理対応は近隣工場におきましては24時間受付けており、お客さまから安心と信頼で高評価を頂戴しております。
碾茶の製造工程において、製造ラインに投入された茶葉は次々と工程を移動します。
その茶葉の移送方法は、水平移動のベルトコンベヤ・垂直移動のバケットコンベヤ・ブロワによる風送移動・炉内ネットコンベヤ・自然落下等様々な手段を用います。茶葉は水分が蒸発されるに従って重量は軽くなりちょっとした風でも舞ってしまいます。
乾燥工程が進行する間に搬送機器・製造機器のあちこちから乾きかけの茶葉がコボレ、工場内に散らばることがあります。
ヨシダは碾茶製造ライン製作・保守管理の経験上お茶がコボレ落ち易い箇所やその対処をよくわきまえており、極力コボレ防止の手立てを施す様に配慮しています。
それはちょっとしたポイントの発見やその改良の積み重ねですが、毎日の茶製造時の茶コボレ量は馬鹿にできませんし、掃除に掛かる時間も短時間ではありません。
一年間丹精込めて栽培した茶葉1枚たりとも無駄にしたくない茶生産家の気持ちになって、茶コボレの少ない機器の細部にまで配慮することはとても重要な事だと認識しています。
また、限られた敷地の碾茶工場建物に於いて工場内作業を如何にスムーズ行えるか。
京碾が創る碾茶工場は作業動線を考え、機械配置を工夫し、安全性の確保と少人数で快適に製造が出来る様に研究し、様々な工夫を凝らした設計しております。
ヨシダは自ら設計・開発ができる強みを活かして、個々の工場にカスタマイズした機器を製作し、限られたスペースを有効利用できるように十分配慮いたします。